「観光」という言葉。
慣れ親しんだ言葉であり、耳にしたことがない人はいませんよね!
しかし、意外にも「観光」の由来は知らない方が大半ではないでしょうか?
実はこの言葉の由来、中国の経典である『易経』にあります!
まさかここで易経なんて難しい言葉が出て来るとは思わないですよね…
ですが、意味は簡単です!
”「国」の光を観る”から観光という言葉が生まれました。
易経に記載されている言葉を分かりやすくすると下記のようになります
日頃から馴染みのある言葉ですが、由来を知ると観光に対するイメージも変わるのではないでしょうか?
観光という言葉の由来は中国の易経にある!?
観光というよく耳にする言葉は中国に由来があります。
中国の四書五経の1つである『易経』の一文、「観国之光」から来ています!
観光という言葉が僅かに浮かびますよね…
これを言い換えると、「国の光を観る、もって王に賓たるに利し」となるのです。
意味は「国の文化、政治、風俗をよく観察すること」です。
…いかかでしょうか?
固いですよね!私が初めて「観光」という言葉の意味・由来を知った時は、現在の使われ方からあまりに遠いので本当か疑いました。
ただ、語源の通り観光とは本来単なる遊びや余興ではなく、広く学ぶ気持ちも持ってその地を訪れることが大切なのかもしれませんね。
また、一説では、光とは真理を指すことから、
「国の文化、政治、風俗をよく観察して、その国の真理を観る」という解釈の仕方もできるかもしれませんね。
私は個人的にこの説が最もスッキリ自分の中に入ってきて好きです。
国の心理を観る。
中々気軽に旅行して出来ることではないかもしれませんが、ほんの少しだけ心に留めておくとこれからの旅行がより良いものになるかも知れません!
観光発祥の由来は仏教修行にあり!お伊勢参りが関係
観光という言葉の由来は分かりました。
ですが、そもそも観光というのは何がきっかけとなり始まったのでしょうか?
その由来は、実は仏教の修行にあると言われています。
一般的に日本で庶民が観光をし始めたのは江戸時代と言われています。
江戸時代までは国内での争いがずっと続いており、気軽に観光に出かけられるような世の中ではなかったんですね…
江戸時代になりようやく庶民が平和に暮らせるようになりました。
そこで伊勢神宮への参拝が庶民の間で流行しました。
この仏教信仰による伊勢神宮への参拝の道中様々な場所を寄り道する人が増えていき、
次第に旅館や旅行代理店などが増えていったとされています。
お伊勢参りという仏教関連の行事が、日本での発祥の由来とは知らない方が多いのではないでしょうか!
観光の元々の由来!?世界的なきっかけはイギリス!
今や観光は多くの国人々が日常的に行う娯楽の1つとして根付いています。
日本で元々の大衆観光の由来、発達していったのは江戸時代の伊勢神宮へのお伊勢参りだと分かりました。
ただ、世界的にみるといつが観光の由来に当たるのでしょうか…?
実は世界的にマス・ツーリズムが発生したのは、18世紀後半イギリスだと言われています。
18世紀のイギリスと言えば多くの方が産業革命を思い浮かべると思います。
まさにその産業革命が現代の観光に大きく寄与しているのです!
人々は産業革命により労働で賃金や余暇に自由を得ることが出来る様になりました。
この産業革命革命により、人々は労働と余暇をはっきりと区別することが出来る様になったと言われています。
では日本ではどうでしょうか?
確かに観光の由来となる行動は江戸時代、明治と徐々に増えていきました。
ただマス・ツーリズム、いわゆる大衆観光が盛んになったのは実は第二次世界大戦の後なのです!
戦後生活の質が向上していく中で、交通機関も飛躍的に発達したことで日本国内の観光は活発になっていきました。
今では多くの人が比較的気軽に娯楽として楽しむ観光ですが、この手軽さが一般的になったのは最近というのは少々驚きですよね。
まとめ
- 観光の由来は中国の四書五経である「易経」から来ている
- 観光は本来、「その国の真理を観る」という意味合いがある
- 日本で観光が一般的になり始めたのは江戸時代のお伊勢参りがきっかけ
- 世界的にマス・ツーリズム(大衆観光)が盛んになったのはイギリスの産業革命以降
- 日本では第二次世界大戦後の戦後に大きな転機となり観光が大衆に浸透していった
観光という普段何気なく使っている言葉の意味は理解出来たでしょうか?
私自身、想定以上にしっかりした行動が言葉の由来となっていると知り驚きました。
普段のイメージでは、一般的に娯楽の色が強い「観光」ですが、たまには由来の元になった「その国の光を観る」に立ち返ってみてもまた面白く、より濃密な旅行が出来るかもしれませんね!
今後は娯楽要素だけでなく、その土地をもう少し広くみて、「学ぶ」姿勢も観光の中で楽しんでいけたらより良い思い出が作れるのではないかと思います。
その土地に思いを馳せた、文字通りの「観光」を実践していきたいですね。